平成19年9月定例議会 松田 昇 一般質問
 経営所得安定対策と地域農業振興の取り組みは。
 農林水産省は、戦後の農政を根本から見直し、農業の構造改革を加速するため、今年度からの品目横断経営安定対策を導入した。全ての農業者を対象にしてきた補助政策が根本的に転換され、担い手に支援が集中した制度である。
 地域で農業を担っている人、続けたい人を排除し、農業の衰退を一層進める制度ではないかと危惧している。
 政府には、制度の見直しを求めていくと同時に、地方自治体による地域特産物の価格保障や販売ルートの確保、土地改良などの農業経営を支援する対策が求められている。

松田  :認定農業者の現在数及び全農家比、農地比は。

市長  :9月現在、認定農業者は144人、全農家比は4.8%、耕地面積比は23.5パーセントである。

松田  :農業は高齢者が支えている。特に中山間地域では、老夫婦、或いは独居老人が家を守り、農業をやっていることが当たり前の姿になっている。品目横断的経営安定対策が糸魚川市農業の実情から見て、適切な政策か?

松田  :品目横断的経営安定対策の加入状況は。

市長  :事業加入者は40人であり、うち生産法人等の団体は4団体である。

松田  :品目横断的経営安定対策の問題は、個別経営は経営規模の特例で2.6(4.0)ha以上、団体については11(20)ha以上、と農業の担い手を限定した。これは、選別政策である。対象となる農家あるいは団体以外は農業をやらなくてもいい、むしろ農業からリタイヤして、農地を担い手農家や生産法人に託せて進めていくことになるのではないか。

松田  :農地・水・環境保全向上対策の取り組み状況は。

市長  :市内21地区、1,074haについて事業採択されている。

松田  :農家は農業が専門ですので作業は確実にされるが、事務的な部分が一人に集中して大変苦労されている。総合的な農業振興で、もっもっと行政職員が張り付いて援助できないか。地区担当職員の配置など思い切った取り組みが必要である。

松田  :中山間地域等直接支払制度は過疎化の進行と共に農地の荒廃を防止してきましたが現状は。

市長  :46協定区、831haで、農地の荒廃防止に果たしている役割は多大である。

松田  :効率化できない中山間地域において、直接支払制度と併せて移住政策(非農家からの新規参入者、最近増えている離職就農者、職を辞めて農業に就く人、定年帰農者、定年で故郷に帰って農業に就く人、あるいはUターン者など)を取り組むべきだ。

松田  :地産地消の取り組みの現状と課題は。

市長  :市内各直販施設をはじめJA食菜館も活況、安心・安全の食に対する意識が高まっている。農家や消費者と連携を深め、直販施設や学校給食、市場出荷につながる。

松田  :付加価値をつけるための加工品、あるいは地域特産物の開発、価格保障や販売ルートの確保の取り組み支援などを行う必要がある。



 療養病床の廃止・削減は
 厚生労働省の、療養型病床の削減の根拠は、医療型、介護型に共通する点として、医師による直接的な医療の提供のない人が5割入院しているという調査結果から、廃止、削減して老人保健施設等に転換させるとの方針である。このことにより、介護型療養病床(13万床)は2012年3月をもって廃止され、医療保険型の25万床を全国で15万床規模とすることになる。療養病床には、慢性疾患のため医療行為はほとんど必要ないものの医学的管理の必要性が高く、長期の療養が見込まれる人が利用されてといる施設である。実施された場合、居宅介護で果たして介護ができるのかとの不安の声が多くある。

松田
  :厚生労働省の療養病床の廃止・削減方針で、糸魚川市の現状は。

市長  :青海病院に127床の療養病床があり、そのまま介護施設に転換した場合はほとんど影響はない。

松田  :療養病床の患者は症状が安定していても、管を胃に入れて栄養液を送る経管栄養や床ずれの処置など医療関係者にしかできない行為が多くある。また、老健施設で亡くなる人は2.2%だが、療養病床は27%に上る。老健施設では患者の受入が難しく、行き場のない介護難民が大量発生するのではないか。

松田  :療養病床(医療・介護)、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホーム、ケアハウス等の待機者数及び全体の待機者数は。

市長  :青海病院で60人、市内4ヶ所の特別養護老人ホームあわせて563人、老人保健施設では60人、クループホームで21人、ケアハウスで11人、合計で715人となっている。

松田  :介護保険サービスへの影響及び今後のサービス確保は。

市長  :転換できない場合はサービス確保のため新たな施設整備も必要になる。

松田  :患者や病院が混乱しないよう、在宅・居宅サービスの基盤整備を強力に進める必要がある。「生活の場」に医療と介護が24時間出前される安心の仕組みを作らなければならない。しわ寄せを受けるのは患者や介護者、家族である。医療・介護取り組みには、現場の実態を直視することが今求められている。
 保険者である市の責務として、介護保険サービスの基盤の整備、方向性を整理し、サービス低下を招かないように誠意努力されるよう要望する。

松田  :県では「地域ケア体制整備構想」を策定するが、市としても「地域で暮らすため」の多様な計画策定は。

市長  :第4期介護保険計画の中で、対応した計画を策定する。

松田  :重度の方々に対して、在宅や施設サービスなどで対応できるかが大きな課題だ。実態把握を詳細に実施して、本人はじめ、家族の希望されているサービスが受けいれられる体制を盛り込んだ第4期介護保険事業計画(2009〜2011)にしていかなければならない。